薬剤師が解説|ビタミンB群は「疲れやすさ・気分・肌荒れ」に関係するチーム型ビタミン
~まとめて摂る意味と、気をつけたいポイント~
「疲れが取れない」「なんとなく元気が出ない」。
そんな相談を受けたとき、薬剤師としてよく確認するのが ビタミンB群が足りているかどうか です。
ビタミンB群は、1種類だけで働くのではなく、いくつかが協力し合って体を支える“チーム型のビタミン” です。
ビタミンB群は「エネルギー変換係」
食事から摂った
- 糖質
- 脂質
- たんぱく質
これらを体の中でエネルギーに変えるとき、ビタミンB群が欠かせません。
どれか一つでも不足すると、「食べているのに疲れる」「体が重い」と感じやすくなることがあります。
それぞれのビタミンBの役割
細かい名前は覚えなくて大丈夫ですが、イメージだけ持っておくと安心です。
- B1:糖質をエネルギーに変える
- B2:脂質の代謝、皮膚や粘膜の健康
- B6:たんぱく質代謝、神経の働き
- B12・葉酸:血液や神経の健康
薬剤師としては、「どれか一つ」より 「まとめて整える」 ことを大切にしています。
こんな方はビタミンB群を消耗しやすい
日常生活の中で、ビタミンB群は意外と消耗されます。
- 忙しくて食事が不規則
- 甘いもの・炭水化物が多い
- お酒をよく飲む
- ストレスが多い
- 運動量が多い
肌・口内炎・気分の変化とも関係することがあります
ビタミンB群は、皮膚や粘膜の生まれ変わりにも関わります。
- 口内炎ができやすい
- 肌荒れが続く
- なんとなく気分が落ちやすい
※病気の診断ではなく、栄養状態の目安として考えます。
摂りすぎた場合の注意点
ビタミンB群は水溶性で、余分な分は尿から排出されやすい特徴があります。
- B6:非常に高用量を長期間続けると、しびれなどの報告あり
- B3(ナイアシン):大量摂取でほてりや胃の不快感が出ることがある
「たくさん飲めば安心」という考え方はおすすめしません。
飲み合わせで気をつけたいこと
通常量であれば、大きな飲み合わせの問題は少ないビタミンです。
- 他のサプリを複数使っている場合は、合計量に注意
- 栄養ドリンクなどと併用している場合も、摂取量を意識する
飲むタイミングのおすすめ
- 朝〜昼:活動前に向いている
- 食後:胃への刺激が少ない
夜に飲むと、人によっては目が冴えることがあります。
朝食後や昼食後が取り入れやすいことが多いです。
薬剤師からのまとめ
- ビタミンB群は「まとめて働く」ビタミン
- 疲れやすさや肌・気分の変化と関係することがある
- 水溶性でも摂りすぎには注意
- 食後・朝〜昼が取り入れやすい
サプリメントは、生活を支えるための補助役。「今の生活で足りていそうか?」そんな視点で、上手に取り入れていきましょう。