薬剤師が解説|ヘンププロテイン

薬剤師が解説|ヘンププロテイン

「たんぱく質をしっかり摂りたい人」のための、植物由来という選択肢
~食事量・年齢・腸への負担を考えたたんぱく補給~

「たんぱく質が大事なのは分かっているけれど、肉や魚をたくさん食べるのは正直しんどい」

そんな声を、薬剤師としてよく耳にします。

ヘンププロテインは、植物由来のたんぱく質を比較的やさしい形で補える食品として注目されている素材です。

ヘンププロテインって何?

ヘンププロテインは、麻の実(ヘンプシード)から油分を取り除いた後に得られる、植物性たんぱく食品です。

特徴としては、

  • 植物由来のたんぱく質
  • 食物繊維を含む
  • ミネラルも自然な形で含まれる

※大麻成分(THC)を含むものではありません。

「たんぱく質不足」が起こりやすい場面

たんぱく質は、筋肉だけでなく、皮膚・内臓・免疫細胞など、体を作る材料として欠かせません。

次のような方は、無意識のうちに不足しがちです。

  • 食事量が少ない
  • 肉や魚が苦手
  • 朝食を抜きがち
  • 年齢とともに食が細くなった

ヘンププロテインは、食事だけで補いにくい部分をサポートする選択肢のひとつです。

動物性たんぱくが合わない方にも

動物性たんぱく質は栄養価が高い一方で、

  • 胃が重く感じる
  • 脂質が気になる
  • 腸の調子が乱れやすい

と感じる方もいます。

ヘンププロテインは植物性のため、比較的あっさりしており、日常に取り入れやすいと感じる方が多い食品です。

体調管理の「土台」として

ヘンププロテインは、特定の症状を改善するものではありません。

ただし、

  • 体を作る材料を安定して補う
  • 食事の栄養バランスを整える

という意味で、体調管理の土台を支える役割を担います。

薬剤師としては、運動量の多い方だけでなく、「体力を落としたくない方」にも注目してもらうことがあります。

摂りすぎた場合の注意点

植物性でも、たんぱく質の摂りすぎには注意が必要です。

  • お腹が張る
  • ガスが出やすい
  • 下痢や便秘

特に、腎臓のご病気がある方は、たんぱく質量について必ず医師・薬剤師に相談してください。

飲み合わせ・併用時の考え方

食品のため、一般的なお薬との大きな相互作用はありません。

ただし、

  • すでにプロテインやアミノ酸を使っている
  • 複数のサプリを併用している

場合は、たんぱく質の総摂取量を意識することが大切です。

取り入れるタイミングの一例

薬剤師としてよくお伝えするのは、

  • 朝食にプラス
  • 食事量が少ない日の補助
  • 運動後の軽い栄養補給

など、無理のないタイミングで少量から取り入れることです。

水や植物性ミルク、ヨーグルトなどに混ぜると続けやすい方もいます。

薬剤師からのまとめ

  • ヘンププロテインは植物由来のたんぱく補給食品
  • 食事量が少ない方、動物性が苦手な方の選択肢
  • 体を作る材料としての「土台」を支える
  • 摂りすぎ・腎機能には注意
  • 食事の延長として考えるのがポイント

たんぱく質は、一度にたくさん摂るより、毎日の積み重ねが大切な栄養素です。
「今日はちゃんと食べられているかな?」そんな振り返りと一緒に、ヘンププロテインを上手に活用してみてください。

新関 一成

新関 一成株式会社ホッペオンライン薬局システム代表取締役・薬剤師

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