薬剤師が解説|マヌカハニー
「甘いだけじゃない」日常のケアに使われてきた、少し特別なはちみつ
~のど・口内・体調管理との上手な付き合い方~
はちみつと聞くと、「喉に良さそう」「自然な甘味」というイメージを持つ方が多いと思います。
その中でもマヌカハニーは、薬剤師の立場から見ると、一般的なはちみつとは少し違う特徴を持つ食品です。
マヌカハニーって何が違うの?
マヌカハニーは、ニュージーランドに自生する「マヌカの木」の花蜜から作られたはちみつです。
特徴として知られているのは、
- MGO(メチルグリオキサール)と呼ばれる成分を含む
- 一般的なはちみつとは成分バランスが異なる
※医薬品ではなく、あくまで食品です。
のど・口内のケアで使われてきた背景
マヌカハニーは、昔からのどや口の中をいたわる目的で使われてきた食品として知られています。
そのため、
- のどの違和感が気になるとき
- 乾燥しやすい季節
- 声をよく使う方
が、日常ケアとして取り入れるケースがあります。
※症状を治す、予防するという意味ではありません。
食品としての「続けやすさ」
薬剤師の視点で見ると、マヌカハニーの良さは、
- 食品なので生活に取り入れやすい
- 特別な準備がいらない
- 毎日の習慣にしやすい
という点にあります。
サプリが苦手な方でも、「食べるケア」として続けやすいのが特徴です。
摂りすぎた場合の注意点
マヌカハニーは食品ですが、糖分を含むことを忘れてはいけません。
摂りすぎると、
- カロリーオーバー
- 血糖値への影響
が気になることがあります。
特に、
- 糖尿病で治療中の方
- 血糖値が気になる方
は、量や頻度について必ず医師・薬剤師に相談してください。
1歳未満の乳児には使えません
これはとても大切なポイントです。
はちみつは、1歳未満の乳児には使用できません。
乳児ボツリヌス症のリスクがあるためです。
マヌカハニーも例外ではありません。
飲み合わせ・使い方の考え方
食品のため、薬との直接的な相互作用はほとんどありません。
ただし、
- 薬を飲む直前・直後に摂る場合
- 口腔内で使用する場合
は、時間を少し空けると安心です。
取り入れ方の一例
薬剤師としてよくお伝えするのは、
- スプーン1杯をそのまま
- のどが気になるときにゆっくりなめる
- 寝る前のケアとして
など、少量を丁寧に使うことです。
たくさん食べるより、質と使い方を大切にする食品です。
薬剤師からのまとめ
- マヌカハニーは成分特徴のあるはちみつ
- のど・口内のケアとして使われてきた背景がある
- 食品なので日常に取り入れやすい
- 糖分・血糖値には注意
- 1歳未満の乳児には使用不可
マヌカハニーは、体調を治すものではなく、日々のセルフケアを支える食品です。
「今日は少し労わりたいな」そんなタイミングで、無理のない形で取り入れてみてください。