薬剤師が解説
ビタミンC
「風邪予防だけじゃない」毎日の体調管理を支える基本のビタミン
肌・疲れ・ストレスと上手につきあうために
ビタミンCというと、「風邪にいい」「美容にいい」というイメージを持っている方が多いと思います。
それは間違いではありませんが、薬剤師の立場から見ると、ビタミンCは体の調子を底上げしてくれる、とても基本的なビタミンです。
ビタミンCは「守る」ビタミン
ビタミンCは、体の中で次のような働きをしています。
- 活性酸素から体を守る
- ストレスがかかったときに消耗される
- 免疫細胞が働く環境を支える
私たちは、紫外線・ストレス・喫煙・睡眠不足などで、毎日少しずつビタミンCを消耗しています。
「特別な不調がなくても、足りなくなりやすい」それがビタミンCの特徴です。
肌や粘膜の健康とも関係しています
ビタミンCは、コラーゲンを作る過程に関わります。
そのため不足すると、
- 肌の調子が整いにくい
- 口内炎ができやすい
- 傷の治りが遅いと感じる
注意
※これは美容効果をうたうものではなく、体の中での生理的な役割として知られている範囲の話です。
疲れやすさ・ストレスを感じやすいときにも
強いストレスがかかると、体はビタミンCを多く使います。
忙しい時期や、気を張る生活が続くときに「なんとなく疲れが抜けない」と感じる方は、ビタミンCの消耗が関係していることもあります。
摂りすぎた場合の注意点
ビタミンCは水に溶ける性質があり、余分な分は尿として排出されやすいビタミンです。
そのため比較的安全性は高いですが、一度に大量に摂ると、
- お腹がゆるくなる
- 胃がムカムカする
といった症状が出ることがあります。「たくさん飲めばいい」というものではありません。
飲み合わせで気をつけたいこと
通常量であれば、大きな飲み合わせの問題はほとんどありません。
鉄を含むサプリを使っている場合
ビタミンCは鉄の吸収を高めることがあります。必要な方にはプラスに働くこともありますが、鉄を控えたい方は薬剤師に相談しましょう。
飲むタイミングのおすすめ
ビタミンCは体に貯めておけないため、こまめに補うのがポイントです。
- 朝・昼・夕に分ける
- 食後に飲む
そうすると、胃への負担も少なく、使われやすくなります。
夜に飲んでも問題はありませんが、一度にまとめて飲むより、分けて摂る方が効率的とされています。
薬剤師からのまとめ
- ビタミンCは体を守る基本のビタミン
- 肌・粘膜・ストレスとの関係が深い
- 水溶性でも摂りすぎには注意
- こまめに、無理なく取り入れるのがおすすめ